2025/01/17
こんにちは。阪神淡路大震災から30年となりました。私は,本校に30年あまり勤務しておりますので,いつもとは異なるタッチでその当時の思い出を綴ります。当時,寮で勤務をしておりました。自宅が阪神方面のお子様もいらっしゃいました。震災当日は,月曜日でした。新幹線を利用して学校に登校する生徒もいる朝でした。神戸出身の生徒は,お父さんがちょうど新神戸駅まで送る車の中で地震にあいました。大きな揺れとともに,一瞬で街の照明が真っ暗になったそうです。お父さんは,車の向きを変えて自宅に向かい無事でした。西宮から来ていた生徒は,帰寮が4~5日後になりました。交通事情がよくなくて苦労して戻ってきたのだと思います。寮のカウンターで,「大変だったね。」と声をかけたら,無言のまま涙が頬を流れ落ちました。彼の辛い体験をうかがい知ることができました。
進路講演会の講師として,屋木先生という方が毎年本校に来られます。震災当時,駿台神戸校の校舎長をされていた方です。講演会の中で,震災直後の予備校生との関わりを話されたことがあります。「校舎にある文房具やノート,問題集すべてをリヤカーに積んで,避難所の生徒を訪ねて歩いて回った。」とのこと。どんな環境の下でも,勉強する努力を惜しまないように,と在校生に伝えてくれました。さて,本校の高校3年生は,明日・明後日が大学入学共通テストです。健闘を祈りたいと思います。そして,お子様たちにとっては,5年後に主役として戦うテストです。